読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ペンケースの片隅

紙くずを入れがち

君の名は。をみた

映画 みたもの 感想

みたの8/31です。いやあ席取り戦争がすごかった。今もまだすごいのかな?

ほとんどネタバレしてません。ていうかツイートまとめ

自分のために残しておきます。もう一回みたいな~

 

≪映画の雑感≫ 

一緒に見に行った友人とも話し合ったんですけど、何があったかよくわかんないけどすごい映画だった。それが映画「君の名は。」です。

観に行ってよかったー! なんて充足感で帰ってこられるような内容ではないです。物足りない点、納得のいかない点、ちょっと理解の及ばない点、そういうのがぽこぽこありました。何か足りない気がするという気持ちにさせられるという点では、あんまりよくない映画なのかもしれません。

でもなんかすごかった。

なに? なにがすごかったんだろうね? 考えたけどよくわかんないんですよね。すくなくとも物語は振り回されっぱなしでわけわかんないんですけど、演技・美術・演出・音楽はすごくよかった。と思う。瀧と三葉が出会って、それからまた別れてしまう場面で流れてくる野田洋次郎の歌声そのタイミング、そして歌詞、そのシーンの美術、瀧のセリフ、ここほんとにすっごいいいなっておもいました。残酷なくらい美しかった。

かきたいシーンが最初にぼこぼこあって、それをかくために物語を紡いで繋げていったみたいな感じだったのかな。それくらい、盛り上がるべきところではそれまでの要素がいろいろ絡んできてこれ以上ないほどもりあがる。だからすごい。ほかにもいくつものシーンでそれがある。でもそれまでの要素の描かれかたがあんまりよろしくないのか、すこし疲れる。あとやっぱり後半に集中してるからね。どうしても序盤がね。ちょっと説明的過ぎたかなあとおもいます。でもほんっとに、盛り上がるシーンの出来が最高なので、またいきたい。瀧と三葉が出会ったとき、ぽろぽろぽろっと泣いてしまったのはいい思い出。

 

≪印象に残ったシーン≫

挙げたところはそうなんですけど、新海さんってやっぱりすごくきれいな背景美術の人だから、他の人の作品ならなんでもないようなシーンがすごく大事なものに見えてきたりするなと思いました。その中でも特に印象深かったシーンが「三葉がはじめて瀧と入れ替わった」とき。

入れ替わった日の朝、服も道も人も景色もなんにもわからないでいるのが、それってとっても当たり前のことなんだけど、でも自分にとっては何も考えないで出来る・わかることで、けど他人からは全く理解されない・できないんだなっていうのを痛感しました それってなんだかすごく寂しいし素敵なことだ

 三葉は田舎の女の子なので、東京ははじめてなのですが、それよりももっと大きな違いがあって、まず部屋の構造が分からないスマホにきてるラインを見ても誰だかわからない。学校にいかなくてはならないらしいが、どれが制服なのか、どうやって着るのか、どうやって学校に行くのかもわからない。そもそも学校の名前を知らない。いざ玄関のドアを開けると知らない景色があって、この家からどこにいけば学校に行けるのかもわからない、駅についても電車は知らないし、学校の場所も知らない。ついでにバイト先もわからない。帰りはアプリを使って道順を表示しながらじゃないと怖くて電車に乗っていられない。

他人の人生ってわからないことばっかりだなあと思いました。つまり、自分の人生って、自分にとっては普通だけど他人にとっては普通じゃないことの積み重ねなんだなって。たとえば私がいまだれかと入れ替わったらどうなるかというと、確実に教習所をサボられます。しなきゃいけないメールもラインも放置だろうし、一人暮らしだから銀行のお金が引き落とせなくて死んじゃうかもしれない。鍵の置いてある位置が分からなくてそもそも家から出ないかも。

そういう、自分にとっては当たり前のこと、でも他人にとっては全然当たり前じゃないこと、そういうのが積み重なってひとりひとりの人間があるんだなって そして自分を知ってる人はそのひとつひとつを当然知らないけれど、積み重なったものの異変には気づけるし、でも慣れるっていうのがなんかしんどい

たぶん瀧の友達は、瀧がどうやって学校に来てるか、なんとなくしか知らないと思います。どの駅を使ってどの路線を使ってるか。どの号車に載ったら楽か。移動中何をしているか。そういうこと、ふつう仲のいい友達でも話題にしない。でもそういうものが積み重なって、その人ができてるわけで。瀧になった三葉は別人だからわかりやすかったけど、総合的に変だということには気づける。だけど「お前今日は普通だな」「今日は変だな」という風になっていった。ひとは変化に慣れる生き物です。でもそうしたら、いったいどうやって「瀧」が「普通か」「変か」を判断してるんでしょう。

自発的に変わろうとするのと、なにか全く違う要因で変わってしまうのと、どうやって違うとわかるんだろう。他人から見て「自分」というのはすごく脆いんだろうな、と思う。でも自分にとって「自分」であることは違和感のないはずで、とても強固ななにかで、どれだけ変わろうとしても変えられないものがきっとどこかにあるんだと思います。

 

以上でーす